「看護師辞めたいけど切り出しにくい」
「退職代行を頼みたい」
「看護師でも退職代行を利用できる?」
このように、退職したいけどなかなか切り出せずに退職代行を使いたいと思っている看護師も少なくないでしょう。
看護師は激務でやめづらいため、退職代行を使う人も多いです。
今回は、退職代行サービスのメリットやデメリット、退職代行サービスの選び方やおすすめの退職代行サービスなどについて解説していきます。退職代行サービスが気になっている人や利用したい人は、ぜひご参考ください。
目次
看護師でも退職代行を使うことは可能!
退職代行は、看護師でも営業でも、工場勤務だとしても基本どのような人でも利用できます。雇用形態や職種問わずで利用でき、特に若い世代の利用者が増えています。
そもそも退職代行とは、従業員の代わりに職場へ退職の意思を伝えて、退職までの作業を担当するものです。
退職代行サービス会社によって流れや作業は多少異なるものの、基本的には、従業員が職場と関わることなく退職までをサポートします。
また、退職代行は「1ケ月前までに退職願を出す」「退職前に面談が必要」など職場のルールに関係なく法律に沿って退職可能です。
民法第627条によると、雇用期間の定めがない限りは、2週間前に申し出れば退職できます。
退職代行サービスを使うべき看護師の特徴
看護師は、真面目で責任感が強い人が多く、なかなか退職の意思を伝えられない人が多いです。
「退職の意思を伝えたらいじめられるかも」
「この忙しい時期に辞めたら同僚に迷惑をかけてしまうかも」
このように、恐怖心や責任感によってなかなか退職の意思を伝えられず、結局だらだらと勤務してしまうケースも珍しくないでしょう。
言いたいことが言えない雰囲気を職場が作り出しています。さらに、日本では昔から根強く「仕事はやめてはいけない」という思考が脳内に深く刻み込まれています。
ただ、辛いことを我慢してても良いことはありません。自身が退職代行サービスを利用すべきかどうかを判断し、必要な場合は勇気を出して問い合わせしてみることがおすすめです。
退職代行サービスを使うべき看護師の特徴として、以下3点が挙げられます。
退職代行サービスを使うべき看護師の特徴
上司が退職を認めてくれない
退職する意思を上司に伝えても、なかなか取り合ってくれなかったり、そもそも話を聞いてくれなかったりすることもあります。
退職の意思を上司に伝えているのに、認めてくれない場合、本来は法律違反です。
しかし、上司が退職を認めてくれないとしても、なかなか法律違反であると声をあげるのも難しいですよね。
結果として、退職できずにズルズルと長期間引き止められてしまいます。
上司が退職を認めてくれない人やそもそも話も聞いてくれないという人は、退職代行サービスを利用した方が良いでしょう。
ハラスメントやいじめに悩まされている
人間の悩みは9割以上が人間関係と言われるほど、人と人が関わることによって必ず何か起こります。
当然、良い関係に発展することもあると思います。ただ、やはり職場ということもあって、年齢も違えば当然性格も違います。
上司や同僚からのハラスメントやいじめに悩まされる人も多いです。
もし、自身の現状が人間関係によってなにかしらのハラスメントやいじめなどの被害を受けている場合は、一刻も早く対処する必要があります。
話し合いで解決することであればいいですが、大体の場合は退職するのが解決策となるでしょう。
我慢して良くなることはありません。被害が拡大するばかりですので、退職代行サービスの利用がおすすめです。
精神的・肉体的に疲弊している
看護師は、肉体的にも精神的にも大変な仕事です。
肉体的に疲弊している場合は、まだ退職の意思を職場に伝えられることもありますが、精神的に疲弊している場合は、他人と話をするのも嫌になるでしょう。
もちろん、肉体的にもかなり参っている場合は、切り出すのは困難です。
職場が忙しくしていると、より一層人に迷惑はかけられないという考えが頭を巡り、退職の意思を伝えるのが難しいです。
ただ、職場がいくら忙しくて困っていたとしても、やはり自分の心身が大切です。
心身が疲れ果てているときは、おそらく退職代行サービスに問い合わせをするのも億劫になると思いますが、思い切って一歩踏み出す勇気も必要です。
信頼できる退職代行サービスの選び方
退職成功率が高いところや利用者が多いところなど、退職代行サービスも様々なものがあります。
数ある退職代行サービスのなかから何を根拠に選べばいいか悩む人も多いはずです。
看護師におすすめの退職代行サービスについて後記していますが、まずは、選ぶ基準を把握しておきましょう。
ここでは、信頼できる退職代行サービスの選び方について3つご紹介します。
実績で選ぶ
退職代行サービスを選ぶ時は実績で選ぶようにしましょう。
ここでいう実績とは退職成功率や利用者数、運営年数や顧客満足度、メディアでの紹介実績や提携している弁護士事務所などが挙げられます。
退職成功率と使用者数は必ずしも比例するとは限りません。
100人の利用者がいて90%以上が退職を成功している場合と、10,000人の利用者がいて80%以上が退職を成功させているとでは、明らかに母数が違うので実績が異なります。
このように、退職代行サービスのあらゆる実績を考慮して選ぶと安心できます。
評判で選ぶ
退職代行サービスにも評判が付きます。
スタッフの対応の良し悪しやサポート面など評判が良くないところもあります。
気になる退職代行サービスをGoogleで評判検索すると出てくるでしょう。
また、Xなど各種SNSでも口コミを検索できます。より生の意見を集められるでしょう。
検索しても評判や口コミが出てこない場合は、そもそも利用者が少ないとも考えられますので、この時点で利用対象から外しても問題ないです。
運営の種類で選ぶ
退職代行サービスの運営によって、できることとできないことがあります。
法律に弱いところもあれば、トラブル時など交渉が認められていないところもあります。
運営の強みを把握してから選ぶようにしましょう。
分からない場合は、事前に問い合わせてみるのもいいですし、それこそ評判や口コミを検索してみるのがいいです。
案外、利用者が詳しく書いている場合があります。
退職代行サービスには大きく分けて、労働組合、弁護士法人、民間企業の3種類の運営元があります。それぞれ対応範囲や相場が異なります。
コスパのいい労働組合
特徴 | ・対応する範囲が広い ・無料相談できるところが多い |
メリット | ・退職に関する全てのことが交渉可能 ・コスパが良い |
デメリット | ・「提携」と表記がある場合は対応範囲が民間企業運営の退職代行サービスと同等になることがある |
料金 | ・20,000円~30,000円 |
労働組合が運営する退職代行は料金が2~3万円程度で、コスパがよく対応範囲も広いです。
また、退職に関する全てのことが交渉可能で、利用者にとってメリットが大きいです。
ただし、労働組合が運営する退職代行サービスのなかにも「提携」と記載されているものがあります。
この場合は、民間企業が運営している対応範囲と同じになっていることがあるため、注意が必要です。
安心・安全の弁護士法人
特徴 | ・退職手続きの代理でできる ・未払い賃金等の請求代行が依頼できる |
メリット | ・法律面に強い ・弁護士しかできない業務もあるため有利 ・退職に失敗する恐れが少ない |
デメリット | ・料金面がやや高い |
料金 | ・50000円~ |
退職代行業者には、弁護士法による制限が課せられます。
弁護士であれば、弁護士法により制限の心配はありません。また、退職に必要な手続きや未払い賃金の請求代理など幅広く対応してもらえます。
ただ、料金面はやや高いです。
当然、依頼する内容が多ければ多いほど、料金が高くなりがちですが、完璧に退職したい場合は弁護士法人であれば成功率は高いと言えるでしょう。
低コストで頼める民間業者
特徴 | ・事業のひとつとして退職代行を提供している |
メリット | ・コスパが良い |
デメリット | ・本人に代わって退職届を会社に提出するだけ ・会社と交渉ができない |
料金 | ・20,000円~ |
民間企業が運営する退職代行サービスは、料金が安いですができることが限られます。
本人に代わって退職届を職場に提出するだけです。
弁護士や労働組合と違って、依頼者の代弁者として会社と交渉することはできません。
民間企業でも顧問弁護士を設置しているところもありますが、会社に退職届を出したいだけの場合は、民間企業の退職代行サービスを利用してもいいと思います。
ただ、多くの人は、トラブルやもつれなどを避けたいでしょう。この場合は、同じくらいの料金体系であれば、労働組合を利用する方がいいです。
看護師におすすめの退職代行サービス8選!
ここまで、退職代行サービスを利用した方が良い看護師や退職代行サービスの選び方などについて解説してきました。
職場環境や個人の状況などさまざまな境遇の人がいますが、退職したいけど退職の意思を伝えられないでいる人は退職代行サービスの利用がおすすめです。
ここでは、看護師におすすめの退職代行サービスについて8選ご紹介しています。
看護師におすすめの退職代行サービス8選!
退職代行ネルサポ
特徴 | ・退職できなかった場合は全額返金保証 ・LINEで問い合わせ対応 |
メリット | ・全国対応 ・コスパが良い ・LINEだけで退職手続き可能 ・相談無料 |
運営の種類 | ・労働組合 |
料金 | ・24,000円(税込) |
連絡方法 | ・LINE ・電話 ・メール |
退職代行ネルサポは、全額返金保証や会社との直接交渉が可能で、LINEだけで退職まで完結できます。
労働組合の運営で、料金も2万円台とコスパも良いです。
ただ、24時間対応ができない点や、創業が間もない企業であることから、業務引継ぎ仲裁ができないなどの懸念点があります。
累計退職実績は、5,000人以上で退職成功率は100%です。
Googleでの評価も4あります。
退職代行ネルサポの詳細は、以下より確認できます。
女性の退職代行【わたしNEXT】
特徴 | ・18年間で100%の退職成功率 ・女性が選ぶ退職代行として人気 |
メリット | ・全国対応 ・退職できなかった場合全額返金保証 ・利用者の98.7%が大変満足の評価 ・退職後のサポート無料 |
運営の種類 | ・民間企業 |
料金 | ・アルバイト、パート 19,800円(税込) ・正社員、契約社員、派遣社員、内定辞退など 29,800円(税込) |
連絡方法 | ・LINE ・電話 ・メール |
女性の退職代行【わたしNEXT】は、女性に人気で、18年間で100%の退職率を誇っています。運営は、民間企業ですが、退職後のサポートの充実や全額返金保証など安心して利用できる点が魅力的です。
料金体系は、税込みで3万円未満なのでそこまで高くはありません。
ただ、女性の退職代行【わたしNEXT】は民間企業のため、有給消化や残業代、退職金などに関する交渉事はできません。
無料相談から退職完了まで、最短で当日に完了の実績があります。
女性の退職代行【わたしNEXT】の詳細は、以下より確認できます。
モームリ
特徴 | ・早朝から対応して即日退職も可能 ・弁護士監修 ・退職や勤務に関しての相談がいつでも無料で無制限 |
メリット | ・会社との交渉が可能 ・相場よりも安い ・女性スタッフも在籍 ・24時間365日対応可能 ・全国対応 ・全額返金保証 |
運営の種類 | ・民間企業 |
料金 | ・アルバイト、パート 12,000円(税込) ・正社員、契約社員、派遣社員 22,000円(税込) |
連絡方法 | ・LINE ・電話 ・メール |
退職代行モームリは、神奈川県労働員会の審査に合格した労働環境改善組合と提携しており、退職する際に会社との交渉が可能です。(交渉は、提携している労働組合が行う)
相場よりも安い料金設定で、退職代行利用料金も1ケ月後払いができます。
退職できなかった場合は、全額返金保証や24時間365日対応ができるなど、評価も高いです。
退職代行モームリの詳細は、以下より確認できます。
辞めるんです
特徴 | ・弁護士監修 ・24時間365日受付 ・有給サポートもある |
メリット | ・返金保証 ・後払いでの支払いが可能 ・LINEで簡単に相談と申し込みができる |
運営の種類 | ・民間企業 |
料金 | ・27,000円(税込) |
連絡方法 | ・LINE ・電話 ・メール |
退職代行辞めるんですは、退職代行数7,000を超え、退職成功率も100%です。
サービス自体は、2019年からなので後発組ではありますが、多くの実績と経験を持っています。
辞めるんですは、民間企業のため、弁護士資格を持たないものが業務を行います。
返金保証や退職代行料金の後払いにも対応しているため、安心して利用できます。
退職代行辞めるんですの詳細は、以下より確認できます。
退職110番
特徴 | ・面接不要で即日対応 ・弁護士のため退職に関する全てのことに対応 |
メリット | ・未払い賃金の請求や各種交渉が可能 ・退職不可の場合全額返金保証 ・全国対応 |
運営の種類 | ・弁護士法人 |
料金 | ・43,800円(税込) ※訴訟対応などイレギュラー業務により追加料金がある場合がある |
連絡方法 | ・LINE ・電話 ・メール |
退職110番は、弁護士法人が運営しているため、法律に強いです。
退職率も100%を誇っています。
勤務先への連絡はもちろんのほか、離職票の請求や退職手続きに必要な書類の手配、不当な引き留めの拒否などほぼ全てのことに対応ができます。
できることが多いですが、万が一訴訟対応などのイレギュラー業務が発生した場合は別途費用がかかります。
費用は、労働組合や民間企業よりもやや高めですが、退職はほぼ確実にできるでしょう。
退職110番の詳細は、以下より確認できます。
退職代行ニコイチ
特徴 | ・創業18年の老舗 ・LINEで相談と依頼が可能 ・弁護士監修 ・累計退職者は5万人以上 |
メリット | ・2ケ月間のアフターフォローがついている ・早朝から対応して即日退職も可能 |
運営の種類 | ・民間企業 |
料金 | ・27,000円(税込) |
連絡方法 | ・LINE ・メール |
退職代行ニコイチは、創業18年以上の老舗で、退職成功率は100%です。累計退職者は5万人超えです。
インターネット上の口コミも非常によく、すべての業務の丸投げができます。有給消化サポートもしており、全てLINEで完結可能です。
また、退職後も2ヶ月間のアフターフォローが付いているのが大きなメリットでしょう。
離職票の受取や貸与品の返却など、退職時に必要な手続きのほとんどを代行してくれるので、依頼者は煩わしい作業を一切しなくても問題ありません。
退職代行ニコイチの詳細は、以下より確認できます。
退職代行Jobs
特徴 | ・弁護士監修で労働組合との提携もしている ・退職代行として有名 |
メリット | ・24時間365日即日退職できる ・有給交渉なども可能 ・退職後のフォローが充実 ・現金後払い対応 |
運営の種類 | ・民間企業 |
料金 | ・27,000円(税込) ・別途労働組合費用2,000円 |
連絡方法 | ・LINE ・電話 ・メール |
退職代行Jobsは、最短で退職の申し込みから完了までが30分で完結します。
民間企業ですが、弁護士監修及び労働組合との提携もしているため、単に職場に退職届を提出するだけでなく、有給の交渉なども可能です。
24時間365日いつでも即日退職ができる上に、退職後の無料の転職サポートや引っ越しサポートや給付金サポートなど、退職後のフォロー体制もしっかりと整備されています。
費用は、27,000円と他の民間企業との料金差もそこまでありません。(※別途組合費用2,000円必要)
退職代行Jobsの詳細は、以下より確認できます。
退職代行ガーディアン
特徴 | ・退職成功率100% ・東京都労働員会に認証されている合同労働組合が運営 |
メリット | ・職場とのやりとりは全てお任せ ・代理人として職場と交渉可能 ・全国対応 |
運営の種類 | ・労働組合 |
料金 | ・24,800円(税込) |
連絡方法 | ・LINE ・電話 ・メール |
退職代行ガーディアンは、労働組合が運営しており、職場とのやり取りや交渉など全てお任せできます。
退職成功率も100%なので、確実に退職できます。万が一退職できなくても返金されるので心配はありません。
また、退職代行ガーディアンは、オンラインで利用することもできるため、全てスマホで完結できます。
「即日退職できた」「対応がスムーズ」などの良い口コミも目立ち、退職代行サービスのなかでも有名で利用者も多いです。
退職代行ガーディアンの詳細は、以下より確認できます。
退職代行の流れと知っておくべき法的権利と義務
退職代行を利用する流れは、次の通りです。
- 利用する退職代行サービスを決める
- 退職代行サービスに相談
- 依頼決定後料金の支払い
- 退職日や自身の情報などの共有(ヒアリングシート記入など)
- 予定日に退職代行サービスが職場へ連絡
- 備品の返却や退職書類の受取
- 再就職等のアフターフォロー
退職代行サービスの決定から退職完了後までの大まかの流れは、上記から逸れることはないでしょう。
労働者は、基本的に法などで守られている立場ですので、法律面も把握しながら退職代行サービスを利用すると、より安心できます。
退職代行の流れと知っておくべき法的権利と義務については、以下の4点が挙げられます。
退職代行の流れと知っておくべき法的権利と義務
退職の意思表示とタイミング
労働法では、正社員の場合、退職の意思を伝えてから2週間後に退職が可能です。
会社によっては、退職の1ケ月前までに申し出ないといけないなどの規則はありますが、あくまでも社内ルールなので以下の労働法に逆らうことはできません。
(期間の定めのない雇用の解約の申入れ)
第六百二十七条 当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。この場合において、雇用は、解約の申入れの日から二週間を経過することによって終了する。
引用元:民法第627条
反対に考えると、「2週間はやめられないのかぁ」と思うと思いますが、実際有給などもあるため、即日退職できるケースも珍しくありません。
もちろん、引継ぎなど業務整理は退職前にある程度の時間を要しますが、法律上は2週間前に退職の意思を伝えたら退職は可能です。
即日退職したい場合は、当然引継ぎや業務整理ができません。引継ぎ等ができないことによってトラブルが発生する場合も少なからずあるので、この点についても利用する退職代行サービスによく確認しておきましょう。
退職届の提出
退職する意思を伝えるのは、もちろん口頭だけでも可能ですがそれでは正式に受理してくれません。
そこで、必要なのが退職届です。
退職届自体を受け取ってくれない会社もあります。引き留めに遭ったり、条件提示されたりと何かと理由を言われて結局ダラダラと過ごしてしまいます。
退職代行であれば、退職届の提出がスムーズにできます。
ただ、誤解してしまいがちですが、実は退職届を会社が受理しない場合でも、先ほど解説しました労働法により2週間後に退職できます。
ただ、円満にあと腐りなく退職するためには、やはりしっかりと会社に納得してもらう必要があるでしょう。
有給休暇の消化
有給休暇の権利は、雇い入れから6か月経過した時点で10日間与えられます。(労働基準法第39条第1項)
有給休暇は、勤務年数が増えれば日数も増えます。そして、年度内に所得されなかった有給休暇は次年度に繰り越されます。会社の就業規則で繰り越せないと記されていたとしても、年次有給休暇の権利はなくなりません。(労働基準法115条)
また、労働基準法第39条第7項では、使用者は労働者の請求する時季に有給休暇を5日間与える義務があります。
勤続年数が半年未満の場合は、有給がないですが、半年以上務めている場合は、有給が最低でも10日間支給されます。
そして、この休暇は労働者が自由に使えるものです。
退職後の計画や準備などある程度の準備期間も必要なため、有給は消化しておくに越したことはありません。
有給交渉を行ってくれる退職代行サービスも少なくないので、活用しましょう。
退職後のトラブル防止
引継ぎ、貸与品の返却、最終給与の確認などについても対応してくれます。引継ぎは特にしっかりやっておいた方が良いです。
法律上は、引継ぎなしでも退職は可能ですが、後任者にとっては非常に重要です。会社に大きな損害を与える可能性があると同時に、就業規則で定められている場合もあります。
引継ぎができないと最悪の場合、退職後に会社から連絡が来たり、懲戒解雇により退職金が減らされたりすることもあります。
引継ぎについては、在職期間中に自分が担当する業務内容の詳細や作業の進捗、フローなどをデータ資料としてしっかりと用意しておきましょう。
看護師が退職代行を利用するメリット
看護師の仕事はハードで、心身ともに疲弊してしまう人も多くいます。
退職したくてもなかなか口に出せない人もいれば、そもそも退職の意思を伝える暇もないという人もいます。
そういう人こそ、退職代行の利用がおすすめです。
看護師が退職代行を利用するメリットとして、以下の3点が挙げられます。
看護師が退職代行を利用するメリット
法律に合わせて即日退職に向けて舵を切れる
退職代行に依頼したその時から職場に行かなくても良い状況になるので、この点は、退職代行を利用する最大のメリットといってもいいでしょう。
先ほども解説しましたが、退職の意思は、法律で2週間前に退職の意思を伝えるとあります。
ただし、病院のルールで「1か月前に申し出る」「退職までに何回か面談が必要」などと書かれていた場合はそちらを優先しなければならない場合もあります。特に民間企業の退職代行業者に依頼している場合は、交渉ができないので病院側の言うことに従う必要があるケースもあります。
退職するのに交渉事が発生すると感じる場合は、民間企業ではなく労働組合や弁護士法人の退職代行を利用しましょう。
必要な交渉などを全て引き受けてくれます。
未払いの残業代や有給休暇の交渉ができる
未払いの残業代や有給休暇の交渉をしてくれるのも退職代行の大きなメリットです。民間企業では、交渉はできないので注意が必要です。
有給や未払いの残業代等がない人は、民間企業の退職代行でもいいという人もいますが、しっかりと費用面を交渉したい人は労働組合や弁護士法人の退職代行を利用しましょう。
労働者として働いた分の残業代はしっかりともらい、与えられた有給休暇を消化するというのは、何も悪いことではありません。退職代行を利用する以上、自分のことを第一に考えましょう。
職場の人に会わずに辞めることができる
退職代行を利用することで、同僚や上司に会うことなく退職できるため、心身の負担が大幅に軽減されるでしょう。
余計や不安やプレッシャーを感じずに辞められます。
看護師の仕事自体が辛いという人も多いですが、それと同等以上くらいに周りの人間関係に悩まされている人も多いです。
職場と関わることなく、退職できるのは退職代行を利用する大きなメリットでしょう。
看護師が退職代行を利用するデメリット
退職代行を利用するメリットを解説していきしたが、当然デメリットもあります。
看護師が退職代行を利用するデメリットは、以下の通りです。
看護師が退職代行を利用するデメリット
退職代行を利用した事が転職先に広まる可能性がある
退職代行を利用したことは、基本的には外部に漏らすのは禁止されています。
ただ、誰から漏れるか分かりません。
退職代行の応対をした人が、一人でも他の人に話せばそこから職場内に広がります。
そうなれば、退職代行を利用したことが転職先に広まる可能性もあります。やはり、退職代行を利用するということはあまりいいイメージを持たれません。
退職代行自体悪い行為ではないのですが、退職代行の認知がなかったり、マイナスな印象を持ったりする人が一定数います。
逆に言うと、「退職代行を使わざるを得ない程、追い詰められた職場」という風に職場の方を否定してほしいものですが、そう思ってくれるところは少ないでしょう。
退職代行サービスの費用が掛かる
退職代行サービスを利用するためには、当然費用が発生します。相場は、3万円程です。
退職するまでに時間がある場合は、やってほしいサービスを提供してくれるところや費用面で納得のいく退職代行サービスを探せます。
しかし、今すぐにでも辞めたいと考えている場合は、費用面では妥協しないといけないでしょう。
特に、急いで退職する場合は、次の就職先も決まっていないケースが多いので、数万円の出費も惜しみます。
急に退職する場合は職場に迷惑がかかる
退職代行を利用する看護師の中には、今すぐにでも辞めたいという人が多いでしょう。
ただ、どのような理由でも急な退職は、職場に迷惑をかけてしまいます。退職の自由というのはあるものの、やはり日ごろお世話になっている先輩や同僚もいるはずです。
仲良かった同僚や、お世話になった先輩など、残っている人に仕事の負担を掛けてしまいます。
どうしても引っ掛かる場合は、仲の良かった同僚や親しかった先輩には、一言伝えてもいいでしょう。
そうすることで、心も楽になるはずです。
退職代行を利用した看護師の体験談3選
実際に退職代行を利用した看護師の体験談をいくつか紹介します。
それぞれ異なる境遇ですが、自分に当てはまるものもあるかもしれません。
退職代行の利用を検討中の人は、ぜひご参考ください。
退職代行を利用した看護師の体験談3選
長時間労働と夜勤による疲労から退職代行を利用
中小の病院に3年間勤めているYさんは、長時間労働と夜勤による疲労から退職代行を利用しました。
既定の労働時間が過ぎているにも関わらず、日々残業、そして夜勤の積み重ねにより心身ともに疲れ果ててしまったYさんは、日に日に職場に行くのが嫌になっていました。
退職を考える日が続きますが、忙しさのあまり退職の意思をなかなか伝えることができなく、悩んだ末に退職代行の利用を決意します。
退職代行に相談した次の日から、職場に行くことなく退職までもスムーズにできたそうです。
退職代行を使うことで、自分が担当していた業務が他の人に回ることで迷惑をかけてしまうことを考えていたそうですが、結果として使ってよかったと振り返っています。
心身の健康が戻り、毎日が充実しているようです。
職場の人間関係の悩みから退職代行を利用
看護師歴5年のHさんは、人間関係の悩みにより退職代行を利用しました。
指導してくれる先輩は仕事量が多く、新人看護師を指導する余裕もないほどです。患者の命を預かる仕事なので、丁寧な指導がなく患者のケアをするのが怖かったそうです。また、新人は不安を抱え、怯えて泣きながら仕事を覚えていくが普通だったようです。
そして、Hさんは、いつか医療事故や看護師資格を失うことになるのではないかと思い退職を決意しました。
勤め始めてから1週間ほどで退職代行の利用を決めたそうです。
利用した退職代行サービスの対応が良く、職場への抵触届の提出から交渉事まで全て行ってくれたそうです。
退職後のアフターフォローも良く、Hさんはすごく満足されたといいます。自分で悩んで進めないよりも思い切って退職代行サービスを利用して良かったと心から思っているそうです。
パワハラ被害によって退職代行を利用
看護師として職場に勤務して1ケ月で退職代行を利用したAさんですが、大きな原因パワハラ被害です。
もともと看護師が少ないこともあり、勤務初日から上司や先輩からの風当たりが強かったようです。
Aさんは、看護師経験が初めてでいろいろと手慣れない部分もあったようですが、そもそも上司が新人を教育する態度ではなかったり、一方的に業務を押し付けられたり、パワハラともとれるような言動をされたそうです。
勤務して1ケ月ですがAさんは、耐えきれず退職代行の利用を決意しました。
業務の引継ぎや迷惑をかけることは一切考えなかったそうです。
退職代行は、民間企業運営の者を利用したようですが、費用が相場よりも安く、スムーズに手続きをしてくれたと感じています。職場もすんなりと受け入れてくれたようです。
もっと早く使っておけばよかったとAさんは思っているそうです。
看護師が退職代行を利用する際によくある質問
看護師が退職代行を利用する際によくある質問についてまとめましたので、下表をご参考ください。
退職代行を利用するにあたり、疑問や不安をなるべく解消しておきましょう。
質問 | 答え |
Q1.失敗することはあるか? | 退職できなかったというケースはほぼ0に近いです。ただ、全くの0というわけではありません。 民間企業ではできることに限界があるので、退職できないということも発生する可能性がありますが もめ事や交渉事が発生しそうな場合は、弁護士法人の退職代行を利用しましょう。 |
Q2.弁護士にすべきか? | 有給休暇の消化や未払いの残業代等、会社と細かく話し合いが必要なことがある場合や、退職するのに てこずりそうだと感じる場合は、弁護士にした方が良いでしょう。 |
Q3.勤務先から電話があったらどうすべきか? | 結論から言うと、退職代行を利用した後に勤務先から電話があることはほとんどないです。 退職代行会社の人が事前に勤務先に、依頼者本人に電話を掛けたり、家に行くことをしないように 伝えてくれるためです。万が一電話が来た場合は、退職代行業者に伝えて対応してもらいましょう。 |
Q4.奨学金の支払いが残っている場合(お礼奉公)転職に影響はあるか? | 看護師で病院奨学金制度に加入している場合でも退職代行は利用可能です。 転職にも影響はありませんが、返済は必要です。 ただ、病院によってはお礼奉公を肩代わりしてくれるところもあります。 |
Q5.1か月しか勤務していないが使えるか? | 勤務開始初日から利用可能です。 |
【まとめ】看護師も退職代行を使うことで次のステップに進むことができる
看護師の仕事は、夜勤があったり人手不足によるハードワークが絶えません。
辞めたくてもなかなか言い出せなかったり、周りに気を使ってしまったりする人も多いです。
ただ、自分の人生なのでやはり一番大事なのは自分自身です。
長時間労働による健康状態の悪化や人間関係による心の傷を負ってしまうなど状況はさまざまですが、無理に我慢する必要はありません。
退職代行を利用することでマイナスな印象を与えるかもしれませんが、退職しないで耐えることの方が何倍も心身に支障をきたします。
退職代行サービスを行っている企業は多くありますので、自身の状況と照らし合わせて最適のサービスを提供してくれるところを探しましょう。退職代行を利用することで、次のステップに進むことができます。