協調性を大切にし、困っている人がいれば助ける人が多いと言われる「エミアブル」。
組織内の縁の下の力持ちとしての役割を担っている場合が多く、頼りにされる存在として一目置かれていることも多いようです。
今回は、エミアブルの特徴と向いてる仕事について解説します。
目次
エミアブルとは
エミアブルには、物腰が柔らかく人間関係の構築を得意とする人が多いと言われています。
もっと深掘りすると、ソーシャルスタイル理論というコミュニケーションの取り方のみに着目して人間を4つに分類したものの中の一種です。
ソーシャルスタイル理論とは、1960年代にアメリカの産業心理学者デイビット・メリル氏とロジャー・レイド氏が提唱したコミュニケーション理論を言います。
企業でも積極的に取り入れられている理論の一つで、自己理解や他者理解、チームビルディングに役立つとも言われているものです。
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エミアブルの特徴
エミアブルの特徴には、以下のようなものがあります。
- 相手の気持ちに寄り添いながら聞き役になるのが上手
- 敵対関係にある人間同士の潤滑油のような役割になりやすい
- 物腰が柔らかく穏やかな人が多い
人に対して優しい人が多いため、相手の悩みを聞きながら一緒に解決策を考えられるような仕事が向いているでしょう。
また、エミアブルはコミュニケーションを取りながら人間関係を築くことを重視するため、モノと向き合う仕事よりも対人関係の仕事のほうが向いています。
エミアブルの長所と短所
温和でいつも落ち着いているエミアブルは、いるだけで癒しの存在と思われることも多いんだとか。
ここでは、エミアブルの長所と短所を見ていきます。
エミアブルの長所
- 人間関係の構築が得意
- 周囲の変化に敏感
- サポート役としてチームを支えるのが上手
エミアブルはじっくりと時間をかけて人間関係を築き上げることで、周囲から厚い信頼を得ることができます。
また、細やかな気遣いができて聞き上手です。
困った人が傍にいれば自分が忙しくても助けてくれる、職場でも頼りになる存在になることでしょう。
エミアブルの短所
- 八方美人になりやすい
- 即行動したり意思決定したりするのが苦手
- 感情が表情に出やすい
エミアブルは相手の意見を尊重することが多いことから、八方美人になりやすいと言われています。
周りから意見を求められた時など瞬時に答えることが苦手であり、チームを牽引するリーダー性に欠けます。
そのため、チームで仕事をする際はエミアブルと相性が良いサポート役としてのポジションを提案するのがおすすめです。
エミアブルに向いてる仕事を紹介
続いては、エミアブルに向いてる仕事にはどのようなものがあるか見ていきます。
世の中にはさまざまな仕事がありますが、そのなかでも特にエミアブルに向いてる仕事をピックアップしました。
- 営業
- カスタマーサポート
- カウンセラー
- 介護士
営業
エミアブルは聞き手に回るのが得意であるため、顧客の悩みを聞き解決方法を提案する営業の仕事は向いていると言えるでしょう。
「営業=体育会系」といったイメージがある人も多いかもしれませんが、自己主張が強い営業は人を選ぶところがあるため、必ずしも営業成績が良いとも言い切れません。
エミアブルのように、人の話をじっくり聞きながら解決策を一緒に探していくというタイプの営業は意外と多いものです。
リーダー性にはやや欠けるものの、面倒見が良い人も多いため新人の教育担当に抜擢するにはぴったりな人材だと言えます。
カスタマーサポート
カスタマーサポートの仕事は、提供する商品やサービスに関する質問やトラブルなどに対応するものです。
多くの場合が困っている顧客や消費者に向けた対応になるため、人の話を聞くのが上手なエミアブルの特性を十分発揮することができるでしょう。
カウンセラー
エミアブルは共感力が高いため、人の悩みを聞き解決へと導くカウンセラーの仕事も向いています。
カウンセラーとひと口で言っても、学校や職場、就職や転職などさまざまであるため、専門的な知識は必須です。
穏やかな雰囲気の人もエミアブルには多いため、相談する人も安心して相談することができるでしょう。
介護士
エミアブルは思いやりがあり、人から感謝されることをエネルギー源にするため介護士は向いている仕事だと言えます。
介護を必要とする人が自宅か施設、どちらで過ごしているかによって仕事内容は異なります。
人の役に立つ仕事であるためやりがいを感じやすいでしょう。
自宅の場合は食事介助や入浴介助など介護全般が仕事内容、施設の場合は介護全般に加えてレクリエーションやイベントの実施といった業務に関わることが多いようです。
自分で意思決定する仕事は不向き
エミアブルは自分で意思決定することを苦手とする人が多いため、以下のような仕事は向いていません。
- コンサルタント
- 経営者
- フリーランス
特に、コンサルタントは顧客に対して客観的なデータを基に主張が必要なことが多く、主張することが苦手なエミアブルには不向きだと言えるでしょう。
経営者やフリーランスに関しても、自分一人でさまざまなことを決めて動いていかなければけないため、仕事に面白みを感じることができず長続きしない可能性が高いと考えられます。
エミアブルの強みを組織内で活かす方法
エミアブルは、共感力が高く聞き上手であるため多くの人にとって頼りになる人材です。
存在するだけで周りの人の癒しになれたり、どこか安心できたりするため、周囲の人とコミュニケーションを取ることが多いポジションを提案することをおすすめします。
基本的に誰かと関りながら仕事がしたいと思っている人が多いため、一人で黙々と進めるような仕事はできるだけ避けたほうが本人にとっても助かるはずです。
エミアブルと良好な関係を築く方法
エミアブルと良好な関係を築くにはどうすればいいのでしょうか。いくつか方法をご紹介します。
話す時は笑顔を忘れずに
エミアブルは、基本的に笑顔で温厚な人が多いと言われています。
そのため、できるだけ笑顔で話しかけるようにすると相手も親近感を感じやすいです。
自分の意見を主張することは少ないものの、感情が表に出やすいため周りは異変に気付きやすいかもしれません。
「いつもと違うな」と思ったらエミアブルが疲れていたり、ストレスが溜まっていたりするサインだと考えていいでしょう。
できるだけ早く少し話をする場を設け、エミアブルの心のケアをすることをおすすめします。
意見を押し付けるのはNG
エミアブルは、高圧的な態度を取る人とコミュニケーションを取ることを苦手とします。
そのため、「○○だと思うよね」といった意見の押し付けをするのは避けましょう。
繰り返しになりますが、エミアブルはじっくりと相手と話し合って意思決定することを好みます。
話し合いなどで意見交換する際は、エミアブルである相手の意見も尊重する姿勢を忘れないようにしましょう。
感謝の気持ちをきちんと伝えよう
エミアブルには、マメに「ありがとう」「助かったよ」といった感謝の気持ちを伝えるようにします。
相手に自分自身が役立っている、必要とされていると感じることが何よりもやりがいやモチベーション維持につながるからです。
長く一緒に働いていると誰もが、「言わなくても伝わっているだろう」といった感覚に陥ってしまうもの。
エミアブルと良好な人間関係を続けるためには、感謝の気持ちは日ごろから伝えることをおすすめします。
エミアブルを理解し能力が発揮できる職場を築こう
今回は、エミアブルの特徴や向いてる仕事をメインに紹介しました。
多くの人材を抱える企業が社員一人ひとりが持つ特性を活かせるような職場を築くためには、エミアブルをはじめとしたソーシャルスタイル理論について学びを深めることをおすすめします。
コロナ禍によるリモートワーク導入企業の増加で、オンライン上でのやりとりの難しさに悩む企業担当者様も多いかと思われます。
より働きやすい職場を築くためにはどうすればいいか悩まれている場合は、ぜひ今回紹介した内容を参考にして頂ければ幸いです。