仕事を覚えるのが早いんだけど全てにおいて中途半端な人、職場に1人はいるのではないでしょうか。
いわゆる、器用貧乏ですね。
器用貧乏は、マルチタスク型で何事もサクッとこなせるため「ジェネラリスト」「何でも屋」と呼ばれることも多いんだとか。
その一方で、これといった優れた部分がないのでスペシャリストとしての適性は低く、インプットしている知識に関しても専門性に欠ける一面があります。
この記事では、器用貧乏の意味や向いてる仕事、職場での活かし方についてご紹介します。
他の特性を持つ社員が向いてる仕事について、興味がある方は以下の記事も参考にしてください。
エミアブルとは?特徴と向いてる仕事を紹介!組織内での活かし方も解説
器用貧乏とは
器用貧乏とは、「これだけ」と決めずにさまざまなことを行うことができるものの、一つのことに専門性を持って取り組むことができないという意味を持つ四字熟語です。
もっと分かりやすく言うと、マルチタスク能力は高いけれど何事も中途半端に終わってしまいがちな人ということです。
一般的には、「あの人は器用貧乏だから」「あなたは器用貧乏だから、もっと○○すればうまくいくよ」といった形で使われます。
器用貧乏の長所と短所
続いて、器用貧乏の長所と短所を見ていきます。
器用貧乏の長所
- 適応力が高く仕事が早い
- 総合力が高くハイスペックである
- 物事に対する好き嫌いが基本的にはない
- 潰しが利く
器用貧乏は、好奇心旺盛で何でもやってみようという姿勢の持ち主です。
環境の変化にも柔軟に対応できるため、部署移動や配置転換などで働く職場環境が大きく変わってもストレスを感じることは少ないでしょう。
また、視野が広く物事を客観的に捉えることができるため、冷静な判断ができる人が多いようです。
日常生活や仕事を通してさまざまな知識をインプットしていて、潰しが利きやすいとも言われています。
転職する場合も平均以上の能力を持ち合わせているため、すんなりと次の職場が決まる人も多いようです。
器用貧乏の短所
- 頼まれたことは断れない
- 保守的であるため昇進や昇給に意欲的でない
- 飽き性であり一つのことを長く続けられない
器用貧乏は、自分自身の成長に直接つながらない仕事や雑用など頼まれたことは何でも引き受けてしまうお人好しの面があります。
また、誰かと争うことは好まないため、出世欲がなく現状維持を求める人が多いようです。
人によっては同じ仕事を続けることに飽きてしまい、転職を何度も繰り返すこともあるんだとか。
器用貧乏に向いてる仕事
器用貧乏に向いてる仕事には以下のようなものがあります。
詳しく見ていきましょう。
- 営業
- コンサルタント
- 総務
- 事務
営業
営業の仕事は顧客が抱える悩みを汲み取り、解決に向けて取り扱う商品やサービスを提案することです。
相手にとって適切な内容を提案するためには、取り扱う商品やサービスを深く理解しておかなければいけません。
時には、相手の懐に上手く入るために顧客の趣味や好きなものに関する知識を身に付けて、成約に繋げるといった地道な努力も必要となります。
器用貧乏は日ごろから積極的にさまざまな物事に触れ、インプットとアウトプットを繰り返していることが多いため、商談の合間の世間話もうまく相手に合わせることができてしまいます。
好奇心旺盛な一面を持つ器用貧乏にとって、営業は向いてる仕事だと言えるでしょう。
コンサルタント
コンサルタントはさまざまなデータを分析し、顧客に問題解決に向けて提案をしたり、提案後の改善サポートを行ったりする仕事です。
顧客の要望に応えるために膨大な業務量をこなす必要があるため、タフな精神力と体力が求められます。
時には顧客に対してコンサルタントとしての意見を伝えなければいけない厳しさはあるものの、器用貧乏が持ち合わせる視野の広さと知識量を十分活かせる仕事だと言えるでしょう。
総務
総務の仕事は企業によって仕事内容が大きく異なるものの、基本的には企業内の部署で対応できない仕事を行うことが多いです。
来客対応や書類作成、社内イベントの企画・運営、機器・備品管理などが主な仕事となります。
仕事内容によっては他部署や経営陣と連携しながら進めていくこともあるため、コミュニケーション能力は必須です。
多岐に渡る業務をうまくこなす必要があるため、オールラウンダーで仕事に対して好き嫌いがない器用貧乏の特性を活かすことができるでしょう。
事務
事務の仕事にはさまざまな種類があります。
来客対応や電話対応などをイメージする人が多いかと思いますが、それ以外にも突発的な仕事が発生することもあることを知っておきましょう。
同じ事務でも一般事務や営業事務、人事事務など種類ごとに仕事内容も大きく異なります。
器用貧乏はさまざまな仕事を平均点以上のクオリティでこなすことができるため、事務の仕事も向いていると言えるでしょう。
器用貧乏に向いてない仕事
器用貧乏は多方面の仕事をこなすことが得意です。
以下のような仕事は専門性が高く、特定の分野の知識やスキルが求められることから器用貧乏には向いていません。
- 研究職
- エンジニア
- ライター
- 経理
初めこそ、これまで経験したことのない仕事内容に魅力を感じ意欲的に働くことができますが、しばらくすると専門性の高さゆえに飽きてしまう可能性が非常に高いです。
飽き性の器用貧乏が同じ仕事を長く続けるためには、多方面の業務を担当できる仕事を提案するのが一番なのです。
器用貧乏を職場で活かすには
さまざまな仕事を平均以上のクオリティでそつなくこなせる器用貧乏。
どうすれば、器用貧乏の良さを職場で活かせるのでしょうか。ここでは、具体的な方法を見ていきます。
新規拠点立ち上げや新サービスの企画を任せる
社内で新規拠点の立ち上げや新サービスの企画立案のポジションに適任の人材を探している場合は、器用貧乏な人を候補に入れることをおすすめします。
「広く浅くさまざまなことを経験したい」「多くの人と連携しながら働きたい」という人が器用貧乏には多く、行動力も人一倍あるため、チームの即戦力になる可能性は非常に高いと言えるでしょう。
新規拠点を立ち上げる場合は多くの場合転勤を伴いますが、器用貧乏な人は環境の変化に柔軟に対応できる人が多いため、特に心配する必要はないかと思われます。
何でも頼み過ぎるのはNG
器用貧乏は頼まれた仕事であれば、大抵のものは引き受けてくれるお人好しです。
だからこそ、「やってくれるだろう」と仕事を頼む前からどこか当てにしまっているという人も多いのではないでしょうか。
確かに高確率で器用貧乏は仕事を嫌な顔一つせずに引き受けてくれることが多いですが、だからこそオーバーワークになってしまいがちです。
捌ききれないからと何でも頼み過ぎると、本人の成長に本当に直結する仕事に力を入れる機会を知らない間に奪ってしまうかもしれません。
器用貧乏の自己成長を望むのであれば、仕事を頼む頻度を徐々に下げるように職場のスタッフに提案してみるといいでしょう。
器用貧乏の特性を理解して向いてる仕事を提案しよう
今回は、器用貧乏の意味と向いてる仕事をメインにご紹介しました。
器用貧乏という言葉はマイナスイメージを持たれることも多いですが、捉え方を変えることができればプラスイメージに変えることができます。
先ほど紹介したように、マルチタスクで総合力が高いハイスペック人材が活躍できる仕事は複数存在するのです。
これから器用貧乏を新たに採用予定であるまたは、これから部署移動など検討しているといった担当者様はぜひ今回お伝えした内容を参考にして頂ければ幸いです。